最新CPU、Corei9-11900で開発環境を構築しました。

Proxmox

初めましてこんにちは開発チーム・インフラ管理の佐藤です。
今回ご紹介する記事では、弊社で新たに導入した開発サーバーの構築過程や開発サーバーの比較などについてご紹介いたします。

弊社では、learningBOXの開発にProxmox VE上に構築したAmazon Linux 2を使っています。
今までは2台のサーバーで運用していましたが、開発チームも人員が増えてきましたので、3台目のサーバーを追加しました。
 

目次はこちら

  • 1. Proxmox VEとは?
  • 2. Proxmox VEをインストール
  • 3. 新型開発サーバー運用開始
  • 4. 約1.38倍の実行性能(旧型サーバーとの比較)

Proxmox VEとは?

Proxmox VEとは、「オープンソースのDebian ベースのベアメタル・ハイパーバイザ及び、サーバー管理プラットフォーム」です。

似たような製品にはCitrix XenやVMware ESXiなどがありますが、こちらは無料利用で使えることができ機能面でも引けを取りません。

Proxmox VE の特徴を簡単にまとめると
1.Proxmox VEはオープンソースなので無料で使え、Debianベースなので保守管理が簡単です。
2.ベアメタル・ハイパーバイザなのでハードウェアの性能を最大限に活用した仮想化が可能です。
3.管理はWEB GUIから行えるので、サーバー管理初心者にも優しいソフトウェアです。
4.サーバー管理者の経験がない方でも、1時間程度の時間で簡単に使いこなせます。
5.上記機能の他にもHAクラスターやストレージ、バックアップなど多くの機能があります。

主要パーツの一覧

  • CPU

intel Corei9-11900
最新のCPUは気分がいいです。

  • マザーボード

ASRock Z590 Pro4
オーバークロックはしませんが、拡張性を考えて選びました。虹色に光ります(きれい)

  • メモリ

Patriot DDR4 3200MHz PC4-25600 64GB
11世代CPUからDDR4 3200に対応しています。

  • ストレージ

Western Digital 1TB NVMe SSD
最近はSSDも安くなったので、NVMe接続の早くて安いSSDを選びました。


 

Proxmox VEをインストール

インストール自体はいたって簡単です。
検索すればいくらでも記事が出ますし、難しいことはない…はずでしたが、なぜかインストールできない…

▼考えられる原因

インストールに使ったUSBメモリが不良か?
そもそもパソコンとしてちゃんと動くのか?
最新Proxmox VEの不具合か?

考えられる原因は全て試したものの、解決せず・・・
泣きながらgoogle検索とにらめっこしていると、それらしい記事が
Proxmox VEはインストール時にGPUが必要になる。
GPUのドライバが対応していない場合、インストールが失敗する。

※つまり、core i9 11900に搭載されているオンボードGPUのIntel® UHD Graphics 750が、Proxmox VEに認識されておらず、インストール時に使用する「X Window System」を起動できないらしい。

解決法は、「インストール失敗後のターミナルから手動でドライバを切り替える」です。

$ chmod 1777 /tmp
$ Xorg -configure
$ mv /xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf
$ nano /etc/X11/xorg.conf

 

変更後
$ startxを入力してインストール画面が表示されたら、画面の表示に従ってインストールを進めます。

 

新型開発サーバー運用開始

インストールも終わり、さっそく運用開始と行きたいところですが、必要な初期設定をします。

その1.リポジトリの変更(サブスクリプションなしで使う場合)
その2.アップデート
その3.ntpによる時刻規正の自動化

約1.38倍の実行性能(旧型サーバーとの比較)

弊社learningBOXのテスト(PHPUnitによるバックエンドの自動テスト)にかかる時間を比較しました。

  • 2台目Proxmox環境(Core i9 10900): 2.3 minutes
  • 3台目Proxmox環境(Core i9 11900): 1.66 minutes

実行時間28%カット、約1.38倍の高速化を達成しました。
 

今後の方針

最新マシンを導入して、快適な開発環境を手に入れたわけですが、ここに来て一番古い開発サーバーが不調になってきました。
インフラを選任で担当しているのが僕一人ということもあって、まだまだ課題が山積みですが、一人前のインフラエンジニアになるべく奮闘していきたいと思います!

本稿もお付き合いいただきありがとうございました。

jaJapanese